『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』(ドラゴンクエストフォー みちびかれしものたち)は、スクウェア・エニックスより発売されたゲームソフト。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。
日本では、1990年2月11日にファミリーコンピュータ(以下FC)用ソフトとして発売され、その後リメイク版としてプレイステーション(以下PS)版が2001年11月22日に、ニンテンドーDS(以下DS)版が2007年11月22日に発売されている。
アメリカでは1992年にNES用ソフト "Dragon Warrior IV" として発売されたほか、2008年にDS版が "Dragon Quest IV: Chapters of the Chosen" のタイトルで発売された。DS版はヨーロッパやオーストラリアでも、「IV」を除いた "Dragon Quest: The Chapters of the Chosen" のタイトルで発売された。
以降、特記の無い限りはオリジナルであるファミリーコンピュータ版について述べる。
概要[]
ドラゴンクエストシリーズの第4作であり、FCで発売された最後のドラゴンクエストシリーズ作品である。前3作までで、シリーズ開発当初から構想されていた「初心者でも遊べるようにハードルを低くしたコンピュータRPG」という目的は達成し、本作からはドラゴンクエスト独自のシステムの導入が進んでいくこととなる。本作では、5つの章に分かれたシナリオや、AIによる戦闘システム、馬車システムによる5人以上の仲間キャラクターと同時に冒険できるシステムが導入されている。
主要プレイヤーキャラクターは勇者(プレイヤーの分身)を含めた導かれし者と呼ばれる8人で、5つの章にわかれたストーリーを順に追う。第一章から第四章までは勇者の仲間それぞれの旅立ちに関するシナリオ、そして第五章は主人公である勇者が他の7人を次々と仲間に導き、人間達を滅ぼそうとする「地獄の帝王」を倒すために冒険をする。本作は後に「天空シリーズ」の第1弾という位置づけとされた。
本作で使用されている4メガビットというROM容量は当時としては膨大な量で、「それまでのエニックスのFCソフト(ドラゴンクエスト前3作と『ポートピア連続殺人事件』『ドアドア』)を全部足してもまだ余る」とのアピールが発売前の雑誌広告などでなされていた。これまで1年に1本ずつ出ていたが、本作の登場までには第3作から2年のブランクがあった。
発売後には、ゲームブック化や小説化、ドラマCD(CDシアター)化も行われている(小説ドラゴンクエスト、ゲームブックドラゴンクエスト、CDシアター ドラゴンクエストを参照)。また、本作の発売と同時期に、長期シリーズとなる『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』がスタートし、ここで多くの漫画家によって創作された二次的なキャラクター造形は、後のリメイク版にも影響を与えた。このほかに、本作の世界設定を舞台とした外伝的な漫画作品も登場した(派生作品の節を参照)。
本作のキャラクタートルネコを主人公としたドラゴンクエストシリーズ初のスピンオフ作品として『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が発売され、後にシリーズ化されている。
ゲームシステム[]
リメイク版については後述のリメイクの節を参照。
「ドラゴンクエストシリーズ#ゲームシステム」も参照
全5章のストーリー[]
シナリオは全5章のオムニバス形式で、各章はストーリーとしては独立しているが、ゲームは章番号どおりの順序で進行する。章ごとにプレイヤーが操作するキャラクターが変わり、レベルも1からのスタートとなる。ゲームを最初から始める際にはプレイヤーの分身である主人公(勇者)の名前と性別を決定するが、勇者が登場するのは第五章で、第五章では第一章から第四章までの主役たちが、勇者とともに戦う仲間として登場する。第四章までの各章終了時のキャラクターのステータスやアイテムは第五章に継承されるが、所持金や一部の重要アイテムは第五章に継承されない。章ごとに異なるフィールドバックグラウンドミュージック(BGM)がそれぞれ用意されており、第五章で導かれし者たち8人集結後は、先頭に立つキャラクターに合わせて変更される。また第四章の戦闘では専用の戦闘BGMが流れる。
第一章ではパーティーキャラは一人、第二章からはメンバー3人でのパーティープレイとなるなど、本作からRPGを始めた人でも段階を踏んで馴染みやすい構成になっている。
第一章から第四章までは導かれし者たちが母国から旅立つまでの話であるため、行動範囲は一部の地域に限られる。世界全体を探索できるのは第五章になってからである。 これまでは『ドラゴンクエスト』『II』『III』と進むにつれマップ(フィールド・城・町・村・ダンジョンなど)が拡大されてきたが、これ以上は単にマップを拡大しても、プレイヤーに負荷がかかり遊びやすさが低下するため、マップとシナリオの連動に新しい方法が導入された。それは第一章から第四章まで登場したマップの約半分を、第五章でも使うというもので、第五章で再登場するモンスターの強さやシナリオは異なっている。こうすることで同じマップに、異なる複数のシナリオの情報を組み込めるため、データをコンパクトにまとめることができる。この手法はその後のシリーズにおいても、時間軸や別世界などさまざまな要素を変えて使われ続けている。
移動画面[]
移動画面でのコマンドは、前作の6つに加えて、鍵無しの扉も含めた扉を開く「とびら」コマンドが再登場、後述のAI戦闘の作戦や隊列の変更などを行う「さくせん」コマンドが新登場し、計8つとなっている。また本作では、宝箱や地面のほか、民家などにあるタンスの引き出しや壷を調べるとアイテムが手に入ることがあり、このシステムは後のシリーズ作品にも受け継がれていった。
セーブ(またはパスワード(復活の呪文)の記録)および次のレベルまで必要な経験値の情報の取得は、前作までは王様や老人などに会うことによって行っていたが、本作からは教会でそれらを行うシステムとなった(「おいのりをする」でセーブをする)。開発当初は前作と同様、王様に会うことでセーブが行われるシステムであったが、王様は城の奥にいるため町や城の入口から遠く離れており会うための移動が面倒であることや、王様本来の台詞が書けないといった理由により教会でセーブするシステムに改められたという。なお「おいのりをする」の項目は過去にFC版ドラクエIIとIIIの開発中のゲーム画面で存在していた事がゲーム雑誌の記事で確認されてはいるがセーブをする効果なのかは不明だった。
フィールドの世界地図を見ることができるシステムが初めて登場した。本作では宝の地図というアイテムを使用することによって地図を閲覧する。これは本来はあるアイテムの所在地を示すためのものだが、現在パーティーが世界のどこにいるかを示す機能を兼ね備えている。
前作と同様、フィールドマップを歩き続けることにより、昼と夜が切り替わるシステムが採用されている。
乗り物[]
- 船 - 乗り込むことによって水上を移動する。本作以降では、船に乗らないと入ることのできない町や洞窟などが登場する。
- 気球 - 乗り込むことによって世界上空を飛行する。歩ける地形であれば岩山や沼地、海上以外なら離着陸が可能。ただしゴットサイドの島のマップは離着陸地点が定められている。
上記の乗り物は2つともルーラで主人公たちと一緒に移動させることができ、また馬車(後述)ごと乗り込むことができる。
馬車[]
馬車を手に入れることにより、パーティーを最大10人にまで増やすことが可能となる。その中の1人から4人までを馬車の外に出すことができ、残りのメンバーは馬車の中で待機することとなる。戦闘には馬車の外にいるメンバーのみが関わり、馬車の中にいるキャラクターは敵からのダメージや悪影響を受けることが無い。戦闘終了後は馬車の中にいるメンバーにも経験値が与えられる。外に出て戦っていたメンバーが全滅した場合、自動的に中のメンバーと入れ替わる。
馬車があるときは、移動中・戦闘中に関わらずメンバーの入れ替えができる。フィールド上や入口の広い洞窟の中では自由に入れ替えが可能であるが、それ以外のダンジョンや町・城・ほこらには馬車が入れないため入れ替えできない。ただし町・城・ほこらや一部ダンジョンでは馬車の中にいるメンバーのアイテムや呪文を使うことは可能であり戦闘後には馬車の中のメンバーも経験値を得ることができる。
馬車が切り離された状態で施設内の旅の扉を使用したり、ダンジョン奥の別の出口から出るなどして離れた場所へ移動した場合は、馬車は入口で待機し続けることになる。この場合は、ルーラやキメラの翼で移動するか、または終盤で入手できるアイテムを使うことで馬車を呼び寄せることができる。
これまで5人以上のパーティーが避けられてきた理由の一つに、FCのスプライト最大同時表示数の課題があったが、馬車の外のメンバーを最大4人にすることによってチラツキを極力防ぎ、合計で最大10人におよぶ多人数パーティーを実現させた。
戦闘[]
ドラゴンクエストシリーズで初めて、ゲームプログラムに搭載されたAI(人工知能)でコマンドを入力して戦闘するキャラクターが登場した。ただし、第一章から第四章までは、一部のサブキャラクター(後述)のコマンド入力にのみAIが使用されており、従来どおり手動でのコマンド入力でキャラクターの行動を指示するマニュアル戦闘である。第五章では、この特徴を全面に押し出したAI戦闘(後述)が採用された。
また第五章では、戦闘中にも馬車の中のメンバーとの入れ替えを行うことができるが、本作ではコマンド入力後、ターンの途中で実際の入れ替えが行われ、また1ターンに1人しか入れ替えられないというシステムになっている。後のシリーズ作品やリメイク版では、ターン開始前に入れ替えが可能となるとともに、複数人数を同時に入れ替える「そうがえ」コマンドが追加されている。
合体スライムやメラゴーストなどの一部のモンスターに限ってアニメーションで動きを見せるようになり、またモシャスの呪文で味方パーティーのキャラクターの能力をコピーするモンスターが登場するなど、敵の行動のバリエーションも増加した。
AI戦闘[]
AI戦闘は主人公を除く味方キャラクターたちは、指定された作戦に従い、AIによって自動的にコマンドを入力する。作戦は移動中・戦闘中問わずさくせんコマンドによって変更できる。主人公は従来どおり手動によるコマンド入力で、ターンの最初にまず全体のコマンド(たたかう・さくせん・いれかえ・にげる)が表示され、全体コマンドの入力後に主人公のコマンド(こうげき・じゅもん・どうぐ・ぼうぎょ)を指示するシステムとなった。用意されている作戦は以下の6種である。このシステムがはじまるのは第五章からなので、第一章~第四章まではマニュアル戦闘になる。
- みんながんばれ - その状況に応じて攻撃・補助・回復のバランスの取れた平均的な戦闘をする。
- ガンガンいこうぜ - 残りMPを気にせず、各自の持てる最大威力の攻撃手段で総攻撃をかける。敵へのダメージは大きいがMPが消耗しやすいほか、回復を後回しにしすぎて間に合わなくなることがある。
- いのち(を)だいじに - 仲間が倒れないことを最優先にする。HPの回復を徹底して行う。最上級の攻撃呪文を連発し、被害が大きくならないよう手早く戦闘を終える手段をとることもある。
- じゅもん(を)せつやく - 呪文の使用を控えめにする。必要最小限の回復呪文や補助呪文しか使わない。
- じゅもん(を)つかうな - 呪文を一切使わずに戦う。
- いろいろやろうぜ - いろいろなアイテムを使うなどする。
AIには、戦闘経験を積んでいくごとにモンスターの弱点や特性を記憶していく学習機能が搭載されており、この機能は戦闘に参加せず馬車で待機しているキャラクターにも適用されている。役に立つキャラクターの使用が固定化して、役に立たないと思って使わなくなるキャラクターが成長せず役に立たないままという悪循環を防ぐための配慮である。また、学習内容は冒険の書によって分けられており、全滅したときにリセットボタンを押してしまうとAIが学習した内容がセーブされず、同じ敵にまた同じ行動を繰り返すようになってしまう。このため、基本的に一度しか戦闘しないボスモンスターに有効ではない一撃必殺の呪文を連発するなど問題も多かった。
後のシリーズ作品でもAI戦闘は採用されているが、直接仲間に指示を出す作戦「めいれいさせろ」の追加や、学習機能を廃し、AIに最初からモンスターの特性や弱点などを記憶させるなどの改良が加えられている。
サブキャラクター[]
本作では導かれし者と呼ばれるメインキャラクター以外に、作戦に関係なく自分の判断で動くサブキャラクター(NPC:ノンプレイヤーキャラクター)が戦闘に参加することがある。シナリオを進めて所定のイベントをこなした時点で自動的にパーティーに加入、離脱するようになっているが、仲間にしなくてもシナリオ進行に支障の出ないサブキャラクターも存在する。導かれし者と同様にHP・MPを持つが、戦闘中に作戦・指示を与えることはできず独自の判断で自動的に行動する。ステータスは固定値となっており成長はせず(レベル・経験値は「?」と表示される)、アイテムを持たせたり装備を変更したりすることもできない。また、サブキャラクターだけが生き残っても、導かれし者たちが全員戦闘不能(死亡または麻痺)になると全滅扱いとなる。
ミニゲーム・コレクション[]
- カジノ
- 本作ではカジノが初めて登場した。カジノでは、ゴールド(所持金)をカジノのみで使えるコインに換金し、カジノの中にあるミニゲームに挑戦してコインを増やし、景品に交換するシステムである。獲得したコインはカジノを出た後も保存され、第二章・第三章で得たコインは後の章にそのまま継承されるが、コインを直接現金に戻すことはできない。本作ではスロットマシン、ポーカー、それに前作で登場した「モンスター格闘場」を加えた3ゲームが登場する。コインの販売額は章によって異なっている。
- 小さなメダル
- 世界の各所に小さなメダルというアイテムが隠されており、これらを集めてメダル王に一定の枚数のメダルを渡すと、それと引き換えに貴重なアイテムを入手することができる。ちいさなメダルは宝箱に入っているもののほか、前述したように壷や引き出し、地面などに隠されているものが多い。なお、小さなメダル自体は前作にもデータ上に存在していたが、公式に登場したのは本作からである。
没要素[]
リメイク版で新たに登場するようになる海のモンスター9種は、FC版では没となったため通常は出現しないが、ROM内にデータとして存在している(リメイク版でのマリンワームはFC版ではマリンリバイアサン)。9種のうち4種は、出現場所・タイミングが極めて限られており確率は非常に低いものの、ある場所で出会うことが可能である。なおPS版に登場する移民のひとりの台詞では、これらのモンスターが昔は珍しかったという旨が語られている。
リメイク[]
プレイステーション版[]
FC版のゲーム内容を基にして新機能・新要素を追加したリメイク作品。FC版発売から約11年半後の2001年11月22日に発売された。
グラフィックなどは前年にPSで発売された『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』をベースとし、同作で登場した俯瞰視点の3次元コンピュータグラフィックスマップを採用している。コマンドやキャラクター操作、戦闘画面の仕様なども『VII』のものが受け継がれている。地形や建物などは『VII』をそのまま流用しているものもある。
このほかに『VII』から継承された要素として、ボタン一つで会話や調査ができる便利ボタン、アイテムを入れる大きなふくろ、仲間との会話機能(移動中のみ・第二章と第四章は全員しゃべる)、モンスター図鑑、複数攻撃が可能な武器などがある。井戸の中に入る、壷や樽などを持ち上げて投げるなどのアクションも可能になった。
戦闘[]
AI戦闘の作戦は「いろいろやろうぜ」が削除され、戦闘中の仲間の行動を細かく指示できる「めいれいさせろ」が追加されるなど、『ドラゴンクエストVII』と同様のものに変更されたが、女勇者の場合は「ガンガンいくわよ」「わたしにまかせて」「じゅもんはやめて」「めいれいするわよ」と女性言葉の作戦名になる。AI については、最初から弱点・特性が記憶されているシステムに変更されたが、クリフトだけは意図的にFC版の評判を考慮されている(登場キャラクターの節を参照)。馬車入れ替えは、即座に入れ替えおよび総入れ替えが可能になった。
ターン開始時の全体コマンドには従来どおり「にげる」が存在するが、PS版ではキャラクターごとの個別コマンドにも「にげる」があり、個別に選択するとそのキャラクターが行動時に逃走を試み、1人でも逃走に成功すれば戦闘が終了する。
なおFC版では可能だった味方を攻撃できるパーティーアタックの機能は削除されている。
新システム[]
- 戦歴システム
- 本作では、戦闘で勝利・全滅(敗北)・逃走した回数・今までの最大ダメージなどが記録され、それらの値や現在のストーリー進行状況・レベル・装備などによって現在の主人公たちの状態を表す称号が決められる。それらを情報はサブ画面で戦歴として閲覧することができる。ただしストーリーには影響しない。また一度ゲームをクリアした冒険の書では現在の状態を表す画面とは別に、クリア時の状態とクリア時専用の称号を表示する画面が追加される。
- 移民の町
- 『ドラゴンクエストVII』に登場した移民の町が再登場した。PS版の移民の町のシステムは『VII』とほぼ同様だが、メモリーカードを使用したキャラクターの交換はできない。特定のキャラクターを集めてできる特殊な町の形態が『VII』の4パターンから本作では7パターンに増えている。PS版での移住希望者には移住に関してストーリー性が追加され、ほかのキャラクターの後を追って自分も移住しようとするキャラクター、ほかのキャラクター移住させることにより自動的に町から出て行くキャラクターもいる。エルフやモンスターなど人間以外の種族や、主人公たちと関連の深いキャラクター(メイ、パノンなど)も移民として登場する。
シナリオの追加[]
デモ画面として第一章から第四章までの各キャラクターにまつわるプロローグが、またゲーム開始直後には旅立ちより前の主人公の話である「序章」が追加された。
クリア後には、第五章の延長として、真の敵と戦うストーリーである第六章(表題無し)が付け加えられた。この章専用のダンジョンが用意され、新たな仲間のキャラクター1人、およびそのキャラクター専用の武器・防具が追加された。なお、堀井雄二は、FC版に容量の都合でカットされたエピソードがあったことを語っている が、それがリメイク版の六章と同一の物であるかどうかは不明である。
その他の変更点[]
- BGM
- 音楽はオーケストラ版に基づいたものになり、一部の楽曲のキーが変わった。またボス戦専用BGM「立ちはだかる難敵」、第六章のイベントなどで使われる「ピサロ」とそのアレンジである「ピサロは征く」の3曲が新たに書き下ろされた。
- キャラクター
- FC版は3色のカラーリング(例:勇者→白・青・緑)だったが、イラストに近いカラーリングになり等身も大きくなった。名前は文字と濁点・半濁点を合わせて1文字と数え、勇者にカタカナも使用可能になった。
- ミネアがキアリー、ブライがラリホーを覚えるなど、習得呪文・効果値が一部変更された。一部呪文の消費MPが軽減された。また、ブライの移動中の呪文レミラーマ、トルネコ用の移動中の特技4種、勇者用の攻撃特技ギガソード、上述の第六章の追加キャラクター専用の呪文・特技が追加された。逆に戦闘中のルーラや勇者の変身呪文モシャスが使用できなくなった。また移動中に限りサブキャラクターの呪文を自由に使えるようになった。
- その他キャラクターの能力値も調整されている。
- モンスター
- FC版においてROMにデータは存在したが登場は没案になっていた海のモンスター9種が、正式なエンカウント対象になったが、マリンリバイアサンのみ名前がマリンワームと変更されている。また『ドラゴンクエストVII』からいどまねき・いどまじん、およびそのほかのモンスター19種(第六章用)が新たに追加され、さらに隠しボス3体も追加された。マネマネがモシャスで変身するキャラクターもどきの姿がドット絵からイラストに変更。ピサロも含む(ただし動かない)。
- ちいさなメダル
- 枚数と隠し場所が変更され、褒美は集めたメダルの累計に応じて獲得できる方式に変更された。景品も追加・変更された。
- マップ
- 天空への塔など、一部のフィールドや町・ダンジョンの構造の変更が行われた。
- 特殊セーブ
- きぼうのほこらでセーブした場合、必ずエンドールから再開するようになった。
- その他の変更点
- 移動中グラフィックで勇者とライアンが抜刀していないなど、よりイラストに近いものとなった
- 第五章以降の古井戸の底でFC版第五章で戦うことのできなかったモンスターが出現(ただし第四章にのみ登場する2種を除く)
- FC版に存在した武器の中で、ブーメランやムチのような『V』以降の作品で複数攻撃の効果を持つ武器名称変更。この他数点のアイテム追加
- FC版とは性能が変更された装備もある
- 各町を調べて入手できるアイテムが大きく増加
- キャラクターが一度に持てるアイテム数が1人あたり最大12個に(FC版では最大8個)
- 銀のタロットの効果はひいてはいけないカード以外の全てのカードが味方側に有利となる効果となった
- デスピサロとの最終決戦場でザコモンスターが出現しなくなった。また最終決戦場のBGMが洞窟のBGMからほこらのBGMに変更になった
ニンテンドーDS版[]
ニンテンドーDSにおける「天空シリーズ」三部作のリメイク作品第一弾として、FC版発売から約17年半後、PS版発売からちょうど6年後の2007年11月22日に発売された。
システムやゲーム内容はPS版をベースとしたものであるが、DSの機能を活かした画面表示や新システムが取り入れられている。ただし下画面のタッチパネルによる操作は無い。他に、街やダンジョンなどのカメラ視点がPS版より高く位置取られ、視野的に見やすくなっている。BGMは内蔵音源だが、「序曲」のみ東京都交響楽団演奏のオーケストラ音源が採用されている。
非キリスト教圏のマーケットに展開を行うための配慮として、サントハイムの紋章や、墓などの十字架の形が変更されている。しかし、神父のミトラ帽にある十字架は変更されていない。
移動画面[]
下画面はキャラクター操作やコマンド入力、上画面は主に地図表示という使い分けがなされている。町やダンジョンでは2画面双方に地形が映し出され、町ではショップリストも表示させることができる。ウィンドウでは従来のような文字による情報だけでなく、コマンドやアイテムのアイコン、ステータス画面のキャラクターの顔イラストなどの絵表示が多く取り入れられた。
物を持ち上げるアクションは廃止され、便利ボタンで壷や樽を調べると即座に破壊し、花瓶や草などは調べても何も起こらない。以後DS版作品はリメイクを含め全て同様の仕様となる。
過去の携帯機のシリーズ作品同様に、その場でゲームを中断できる機能(中断の書)があるが、中断したゲームを再開しても「中断の書」のデータは消えず、何度でも再開できる。ただし、町や一部ダンジョンでは中断セーブはできない。
PS版では第五章以降のみの登場だった大きなふくろは、第一章から登場する。持ち越したアイテムは、第五章で各章のメンバーが全員加わった時に大きなふくろに追加される。
戦闘[]
戦闘はPS版を踏襲した完全対面型であり、下画面はモンスターの姿と戦闘のコマンド・メッセージの表示、上画面はキャラクターの顔・ステータス・入力したコマンドや与えた作戦の表示という使い分けがなされている。モンスターは攻撃などのアクション時以外にも常にアニメーションしている(麻痺状態でもアニメーションし続ける)。PS版に存在したキャラクター個別コマンドでの「にげる」は削除された。
ステータスに「みのまもり」が追加され、守備力の計算方式が『ドラゴンクエストV』以降の作品と同じ扱いになった(一部のサブキャラクターを除く)。これに伴い、FC版・PS版のラックのたねが、みのまもりを上昇させるまもりのたねに置き換えられている。代わって「たいりょく」が廃止された。
移民の町[]
移民の町はシステムが変更され、PS版のように移民(希望者)がランダムに現れることはなく、ステップごとに与えられるヒントを元に移民を探すシステムになった。1人(または1組)が新たに移民になると、それに呼応するかのように自動的に移民が増えていく。最終形態は1パターンのみであるが、その代わりにPS版の各形態の「目玉」のほぼ全てが網羅されている。また、PS版にはないストーリーが追加されている。
また、DSのすれちがい通信機能を使用し、自分の設定したキャラクターをメッセージとともに相手の移民の町へ送ることができるすれちがい大使機能が新たに加わった。迎えたキャラクターはそれ以降、そのプレイヤー側でも使えるようになる。 この機能を使って、限定キャラクターの配信が行われたこともある。
その他の変更点[]
- PS版に存在した各章のオープニングエピソードは廃止
- 戦闘終了後、BGMは再び先頭から流れる
- 戦闘中にHPが0になった際のメッセージが「しんでしまった」から「ちからつきた」に変更。ただしザキやメガンテなどの一撃死の場合のメッセージは変更されず
- アリーナの会心の一撃の発生確率が前作の4分の3程度に低下している
- 小さなメダルは取得してもアイテムとして所持することはなくなり、取得数のみがカウントされるようになった。取得数は「つよさ」コマンドで確認できる
- ガーデンブルグにおいて人質が収容される際、初回の収容者は勇者とNPCを除いた先頭のキャラではなく、馬車内最後尾のメンバーとなる。
- 第六章のダンジョンの構造が変更され、既存の地形の流用ではなくオリジナルのものとなった。ただし出現モンスターは変更されていない。
- ラストボス・裏ラストボスを倒した際の特殊消滅エフェクトは削除された。
- エンディングの著作権表示にPS版にはあったFC版(オリジナル版)の表記がなくなりDS版単独で表示されるようになった。(DS版『V』でも同様になっている)
物語[]
ほかのシリーズ作品との関連[]
本作の世界観は、「勇者ロトの伝説シリーズ」「ロト三部作」などと呼ばれ括られていた『ドラゴンクエスト』第1作から『ドラゴンクエストIII』までの3作品から一新し、別の世界の物語となった。
一方で、続けて登場したシリーズ作である『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』と世界観での共通点が多く、『ドラゴンクエストVI 幻の大地』にも本作との世界観の共通を匂わせる描写があり、DS版の裏ダンジョンにおいては天空シリーズの時系列が明確にされ、同一の世界であることが明らかにされた。『IV』『V』『VI』の3作品は公式にも「天空シリーズ」「天空三部作」と呼ばれている。
世界設定[]
第一章から第四章まではプレイヤーの移動できる範囲が制限され、地域も異なるが、第五章では世界全体が舞台となる。
ゲーム終盤では世界の中央にあるゴットサイドの島を訪れることになるが、この島は気球で上陸することで、専用の拡大マップに切り替わる。また、その島から行くことができる別世界として、主人公たちの世界よりはるか上空にある天空と、地底深くにある闇の世界が登場し、闇の世界は昼と夜の区別がない。いずれの世界もルーラの呪文などで相互行き来ができる。
主な国家・地域[]
第一章から第四章までの城や町へは、すべて第五章以降でも行くことが可能である。また第二章の城のうちエンドールは第三章でも訪れることができる。
- バトランド - 北の大陸にある王国。第一章の舞台となる。バトランド城にはかつては伝説の盾があったが、二代前の王が、ある人物に贈った。領内北部には、ドラゴンクエストシリーズで数少ない学校のあるイムルの村があり、第一章では子供の失踪事件が起き、第五章では宿屋に泊まると不思議な夢が見られる。
- サントハイム - 世界北西に位置する王国。第二章の舞台となる。大陸にはサントハイム城とその城下町サラン、村の人々が自ら呪われし村と呼ぶ谷間の村テンペ、海岸沿いの町フレノールがあり、南にある小さな砂漠では砂漠のバザーが開かれている。フレノールの南には重要な品が封印されている洞窟がある。第五章ではサントハイム城が魔物たちによって占拠される。砂漠のバザーは終了するが、リメイク版では、後にバザーの跡地に移民の町が作られる。
- エンドール - サントハイム大陸から南東に位置する王国。城の奥にはコロシアムがあり、第二章では武術大会、第五章では結婚式が催される。また、城下町の酒場の地下にはカジノがある。国王は民衆に尊敬されているものの、思いつきで物事を実行する面があるために城の関係者は頭を悩ませることもしばしば。
- ボンモール - エンドールの北にある王国。第三章の舞台となる。国王がエンドールに対して戦争を仕掛ける準備をしていたが、後に和解する。ボンモール上の北にはトルネコ一家が当初暮らしているレイクナバの町があり、その北にある洞窟には、数々の商人が求めてやまない宝が眠る。
- キングレオ - 西の大陸にある王国。第四章の舞台となる。城の扉は固く閉ざされており、さらに王室は隠されている。南には、劇場が賑わうモンバーバラの町と、マーニャとミネアの故郷でありかつて二人が暮らしていた家もあるコーミズ村がある。北にはエンドールへ向かう船が出る港町ハバリア、鉱山からの有毒ガスによる死者が次々と出て荒れ果てたアッテムトの町がある。第五章ではアッテムト鉱山が地獄の帝王の神殿に繋がる。
- ブランカ - エンドールの東にある王国。地獄の帝王を倒すための戦士たちがここから旅立つ。城の北には、主人公が育てられ、外の地域の人々との交流を一切持たなかった名もない山奥の村(第五章のスタート地点)があったが、デスピサロの手によって滅ぼされる。その南の家にはきこりが住んでいるが、このきこりは勇者の血縁者らしいことがブランカ城の住人に示唆されている。
- さばくの宿屋 - 砂漠の入り口にある宿屋。馬車の持ち主ホフマンが住んでいる。東のほうには冒険者を惑わす裏切りの洞窟がある。
- アネイル - 温泉の町。宿屋が2つあり、町の英雄リバストの墓もある。
- コナンベリー - 造船業が盛んな港町。町の東にある大灯台から発せられる邪悪な光で船が沈められ、悩まされている。
- ソレッタ - 薬草の一種である「パデキア」の特産地の国。城の周りは農地となっている。近くの洞窟には最後の種が残されているというが、魔物が住み着き近づくことができないため国は困窮状態にあり、王自らが農作業に精を出している。北西にあるミントスの町にはヒルタン老人が住み、町にある大きな宿屋も彼によって作られた。また北の岩山に囲まれた地には巨木・世界樹がそびえ立ち、その根元にはエルフやキツネたちが住むエルフの里がある。
- 海辺の村 - 海賊が作った小さな村で、今はその子孫たちが暮らす。昼と夜とで海岸の様子が変化する。
- スタンシアラ - 北西の島にある王国。城下町・城の中にも水が入り込む水の都であり、町の中では主にイカダを使って移動する。イカダの上で商売をする武器屋もある。国王は、自分を笑わせた者に褒美を与えるという御触れを出している。
- ガーデンブルグ - 岩山に囲まれた国。女王が治めており、教会の老人を除く住人全員が女性である。火山の噴火によって外部からの道が塞がれた。
- ロザリーヒル - エルフや進化の秘法によって言葉を話すことができる動物などが暮らす村。塔にはロザリーが住んでいるが、通常の方法ではロザリーのいる場所に入れない。
- リバーサイド - 世界の南にある島の川沿いにある村。船に乗らないと村に入れず、村の中でも船で移動することになる。気球の研究を行う者が住んでいる。島の奥にはデスピサロ率いる魔物の城デスパレスがあり、地下牢に数人の人間が囚われている。また、近くには謎の魔人像がある。
- ゴットサイド - 世界地図のほぼ中心の浅瀬に囲まれた島にある神秘的な町。神の声を聞く者が住んでおり、天空に一番近い町と言われるが、闇にも近い町である。この町の周辺には、つの笛のほこら、資格の無い者を一切受け入れない天空への塔、岩山に囲まれた巨大で深淵な闇の洞窟がある。
- 天空城 - 竜の神マスタードラゴンが治め、天空人やエルフが住む、天空に浮かぶ城である。
- 闇の世界 - 進化の秘宝で怪物化したデスピサロが待ち受ける世界。一日中暗く、溶岩も流れている。中央にはデスキャッスルという城があり、ここを抜けることでデスピサロのいる山へ行くことができるが、結界を守っている魔物たちを全て倒さない限り入ることができない。また希望のほこらには天空人が1人住んでいる。
各章の概要[]
5つの章に分かれたストーリーを順に追うため、プレイヤーの自由度は前3作よりも低いが、各々の仲間キャラクターのストーリーとの関わりは前3作よりも深くなっている。また、魔王側の心理や行動を深く描写するなど、物語の構造にも前作との変化が見られる。
- 第一章 王宮の戦士たち
- バトランド王国の王宮戦士のひとりであるライアンが、王の命令により、最近次々と起こる子供の失踪事件を解決する物語。
- 第二章 おてんば姫の冒険
- サントハイム王国のおてんば姫アリーナと城の神官クリフト、教育係の老魔法使いブライの物語。力試しの旅に出るべく、父であるサントハイム王に見つからぬよう城を抜け出したアリーナは後を追ってきたクリフト、ブライとともに旅をする。章の最後でアリーナは武術大会に出場する。
- 第三章 武器屋トルネコ
- 武器屋で働いているトルネコが、世界一の武器商人になることを目指し、故郷レイクナバを離れて金儲けの旅をする物語。この章はトルネコの出世の過程であり、ボスは登場せず、一定の金額を稼ぎ出すことがクリアの条件となっている。
- 第四章 モンバーバラの姉妹
- 踊り子マーニャと占い師ミネアの姉妹が、殺害された錬金術師の父、エドガンの敵討ちの旅をする物語。この章において、「進化の秘法」など、物語の核心に迫る内容が明かされる。
- 第五章 導かれし者たち
- 住んでいた村をデスピサロ率いる魔物の軍団に壊滅させられ、ただ一人生き残った主人公(勇者)が旅に出る。章の前半は、ほかの7人の導かれし者たちを探すことが中心となる。全員集結後は、天空城へ行くために必要な天空の武具を集め、その過程の途中で地獄の帝王と戦う。天空の武具を全て集めた後、天空城でマスタードラゴンと謁見し、闇の世界で“第二の地獄の帝王”となったラストボスとの最終決戦に挑む。
- 第六章(表題なし、リメイク版のみ)
- クリア後の追加ストーリーで、デスピサロとの最終決戦直前からの分岐ストーリーでもある。真の黒幕に戦いを挑む物語。
登場キャラクター[]
この節では、ゲーム本編内で語られる設定を中心に記述する。( )内の英語表記は北米NES版 / 日本国外DS版での名前(併記されていないものはNES版の名前のみ)。〔〕内はゲーム中のステータスウィンドウに表示される肩書き。解説文中の呪文についての詳細はドラゴンクエストシリーズの呪文体系を、ステータスについてはドラゴンクエストシリーズ#ステータスを参照。
導かれし者たち[]
運命に導かれた8人の人物。物語の中心であり味方パーティーに加わる人物である。
- 主人公 〔勇者〕
- 物語全般の主人公であり、第五章以降で登場する。17歳。かつてブランカの北に住んでいた木こりの男と、天空から舞い降りた天空人の女との間に生まれた混血児であるが、父は雷に打たれて死に、母は天空に連れ戻された。自らの出生の秘密を知ることなく、ブランカ北にある人里離れた山奥の村で養父母や村人に守られながら育てられたが、魔族の王ピサロに村を発見された事によって村を滅ぼされ、大事な人であったシンシアも犠牲に殺されその仇としてピサロを倒すためにひとりで旅立つ。リメイク版では「序章」にて平和に暮らし剣術稽古に励みながらシンシアと楽しく戯れている幸せだった頃の主人公の姿が描かれる。世界に平和を取り戻したあと、その血筋は遥か未来である続編『V』の花嫁とその子どもたちに受け継がれたとされる。
- ギラ・イオラなどの攻撃呪文、ベホイミ・ベホマズンなどの回復呪文、マホステ・アストロンなどの補助呪文をはじめ、勇者専用のデイン系攻撃呪文、そして5章頭でシンシアが自ら囮になる為使用した能力であり他人に化けられるモシャスなども使える(リメイク版ではギガソードに変更)。ステータスは特にHPやMP、ちからがバランスよく高いが、HPはライアン、ちからと素早さはアリーナ、MPはマーニャに劣り専門家の仲間には及ばない。プレイヤーはゲームスタート時に性別を選択でき、覚える呪文や能力などに違いはないが、女性を選択した場合にのみ装備できる武器防具が存在する。いでたちとしては女勇者を選択した場合ボリュームのある髪型に特徴がある。装備品としての特徴はスライムピアスであり、男性は左耳のみ。女性はつけていなかったがリメイク版では両耳につけている。
- ライアン (Ragnar / Ragnar McRyan) 〔戦士〕
- 第一章の主役。バトランド王国の王宮戦士のひとり。立派なガイゼル髭に戦士らしい鋭い目つきをした壮年の男で、王宮戦士の中で唯一ピンク色の鎧を着ている。鍛え抜かれた屈強な肉体と勇敢な魂を持っており、数々の武勲をうち立てた一流の戦士で、王からの信頼も非常に厚い。現在では若い戦士たちの指導にも従事している。バトランド王の命令により、イムルの村で起きた子供失踪事件の真相を追うために旅立つ。事件解決後は伝説の勇者を探すために旅立ち、第五章のキングレオ城にてキングレオが倒されたあとに主人公(勇者)たちの仲間になる。
- 専業の戦士であるためにちからは強いが、すばやさは低く呪文は一切使用できない。レベルが上がることで仲間の中でHPが最も高くなる。強力な武具を装備可能で、装備を充実させることで肉弾戦において強さを発揮。独身といえど若かりし頃は女性にもてたという。
- アリーナ (Alena / Tsarevna Alena) 〔姫〕
- 第二章の主役。格闘技が得意なサントハイム王国の姫。16歳。特徴は赤毛色のクルクルヘアーとパッチリした目・お姫様らしいとんがり帽子とマント姿。快活お気楽(どちらかと言うと破天荒)な性格で、物語スタート以前に城を出ようとして自分の部屋の城壁を幾度となく壊したことや城の兵士を蹴り倒して外出したことがある。PS版のみスタート時のデモ画面にて自ら見た夢を無断外出を制止したサントハイム王に伝えるべく王の目の前で城の柱を蹴り壊し王様を悩ませているシーンがあった。自分の腕前を試したくなって修理したての部屋の壁を再度破壊して城を見つからぬ様脱出したものの、クリフト、ブライに追い付かれ二人とともに旅立つ。エンドールの武術大会に優勝後、サントハイム城住人失踪の謎を見つけるために新たなる旅に出る。第五章ではミントスの宿屋でクリフトの病気を心配して自らソレッタ南の洞窟へ出向きパデキアの種を探しにゆく。そこでも勇者の目の前で扉を蹴り壊すなど怪力の持ち主であることをアピールしている。勇者がパデキアの根っこを持ち帰りクリフトを回復させた後はデスピサロを探すという共通の目的を持っていることから、主人公の仲間に加わる。
- 盾は一切装備できず、呪文も使えないが、ちからとすばやさが驚異的に伸び、レベルが上がることで会心の一撃を出す確率が高くなる。DS版では会心の一撃が出る確率がやや低くなった。
- クリフト (Cristo / Kiryl) 〔神官〕
- 第二章のアリーナの仲間。男性。サントハイム城に仕える若き神官。丈の長い帽子・服共に緑を基調とした制服を着て、背中には剣を背負っている。神学校をトップで卒業した秀才で、城を飛び出したアリーナを追って彼女のお供をする。第五章ではミントスにて病(劇中の台詞によるとはしからしい)に倒れるが、主人公たちの持ってきたパデキアの根っこによって回復しアリーナとともに一行の仲間に加わる。
- FC版では一言だけアリーナに惚れていることを匂わせる台詞があるだけだが、『4コママンガ劇場』では多くの漫画家からアリーナに片想いしているというネタや設定が付けられ、リメイク版の仲間会話システムでは頻繁にその種の台詞を発するようになった。他にも高所恐怖症という設定が追加され、台詞の中で時折新約聖書の言葉を引用する。
- 敵に直接ダメージを与える攻撃呪文を覚えないが、一撃必殺のザキ系呪文や、戦闘中に便利なスクルト・ベホマなどの補助・回復呪文を使える。神官という設定のためベホマラー・ザオリクといった上級回復呪文も覚える。また、剣や鎧といった比較的高性能な装備も扱え、ある程度の肉弾戦も行える。AIによる学習機能があるFC版では、ボスに対して絶対効くことのないザキ系呪文を連発するという特徴を持っていた。回復は、HPの残り少ないキャラを優先し、それ以外はパーティーの先頭のキャラから順番に回復するように設定されていた。リメイク版のAIには学習機能が無くなったが、この「ザキを連発するキャラクター」と前述のアリーナに惚れているという設定が加味され、戦闘中AIを設定すると相変わらずザキ系を頻発し、さらにいかなる場合でも回復はアリーナを最優先させるようになった。
- ブライ (Brey / Borya) 〔魔法使い〕
- 第二章のアリーナの仲間。サントハイム城に仕える魔法使いの老人。男性。豊かな髭に緑色の服を着ている。アリーナの教育係であり、彼女の暴れっぷりに結婚相手がいないのではと嘆いている。城を飛び出したアリーナをクリフトとともに追い彼女のお供する。第五章ではミントスの宿屋でクリフトの看病中に勇者たちと出会い仲間に加わる(出会わなかった場合はアリーナ・クリフトと同時に仲間に加わる)。
- リメイク版では時代劇やヒロイックファンタジーに見られる典型的な“じいや”キャラクターになり頑固で毒舌、お国自慢好き、身分階級にシビアといった特徴が台詞上に描写されるが、その背景にはアリーナらへの心配が見受けられることが多い。独身であることも判明する。
- 呪文はヒャド系呪文やマホカンタ・ピオリムなどの補助呪文を中心に覚える。典型的な魔法攻撃中心タイプでMPやかしこさは高いがHPとちからが低く、装備できる武器防具が少ない。
- トルネコ (Taloon / Torneko Taloon) 〔武器屋〕
- 第三章の主役。レイクナバの町に住む武器商人。男性。最初は雇われの身であるが、伝説の武器を見つけて世界一の商人になることを夢見ている。やがてエンドールに店を持ち伝説の武器を探すために一人旅に出る。第五章ではコナンベリー西にある灯台で足止めを食っていた所、主人公たちに助けられその後仲間に加わる。妻のネネ(後述)と息子のポポロがいる。
- 体格は太り気味であるが、自身では人に言われるほど太りすぎているとは思っていない。 リメイク版では、どの町に行っても常に商売のことを考える根っからの商人となり、会話から幼少期に流行病で両親を失い、若い頃は苦学したという過去が明かされる。
- アイテムの鑑定能力を持つが、呪文は1つも覚えない。第五章では戦闘中にプレイヤーの意図しない行動を起こすことがあるが、味方に有用な結果をもたらすものもある。商人用の武具せいぎのそろばんと鉄のまえかけを装備できるなど装備できる武具が多く、ちからもそこそこ強い。リメイク版ではダンジョン探索時に便利な移動補助特技を覚える。また、すべてのアイテムに対して鑑定時の台詞が個別に用意された。また戦闘中に敵からアイテムを盗む能力も持つ。
- マーニャ (Mara / Maya) 〔踊り子〕
- 第四章の主役。コーミズ村の錬金術師エドガンの長女で、モンバーバラにて大スターとなっている踊り子である。殺された父の仇であるバルザックを討つため、妹ミネアと共に旅に出る。モンバーバラで働いていたのは旅のための資金集めと、客の中にバルザックが居ないか探すためであった。一度バルザックに勝利するも、キングレオに敗れてバルザックを逃がしてしまい、目的を果たせず力を付けるために妹とともにエンドールへ向かう。第五章のエンドールではカジノに夢中になり、連日オケラになりつつもミネアの稼ぎを巻き上げて通い詰めエンドールに留まり続けたことで、姉妹が最初に勇者と出会うこととなった。
- 仇探しの経過を質問したミネアに対し「いい男がいなかった」と答えたり、稼いだ金を使い込んだりと、気楽で脳天気な面があるが、父を殺したバルザックを憎む気持ち、そして妹のミネアを想う気持ちは誰よりも強く、いざという時には身を挺してミネアを守る気構えを見せる。リメイク版では高いところを好み暗くて湿った洞窟を嫌うという設定が追加された。また酒場を好む台詞も多くかなりの酒豪である。
- 呪文はブライよりも攻撃に特化した構成で、メラ・ギラ・イオ系と攻撃呪文を豊富に覚えるが、攻撃補助呪文はルカニ1つを覚えるのみである。HPやちからは低いがMPの伸びは8人中最高を誇る。盾ははぐれメタルの盾のみ装備可能。
- ミネア (Nara / Meena) 〔占い師〕
- 第四章のもう一人の主役で、マーニャの妹でエドガンの次女。よく当たると評判の占い師であり、エンドールでもファンができるほどである。第五章ではエンドールにて、初対面にも関わらず主人公を勇者だと見抜き、最初に仲間に加わる。
- 姉とは正反対で生真面目な性格で、奔放な姉に振り回される苦労性。FC版では姉が「太陽」で彼女が「月」と象徴されており、リメイク版ではそれが強調され洞窟などの暗所や整理整頓された狭い場所を好み人ごみを嫌う台詞が見られる。意外と毒舌である。
- 基本的に回復・サポートタイプである。覚える回復呪文は、クリフトが覚えるベホマラー・ザオリクを覚えない代わりにキアリク・メガザルを覚える。また、攻撃呪文としてバギ系を覚えるほか、眠りの呪文ラリホー系や防御呪文フバーハを覚える。FC版においてはちからが相応に伸びるがHPの伸びが低い。リメイク版ではステータス面が強化された。ある程度の直接戦闘もこなせ素早さではクリフトに劣るが、ちからでは勝る。銀のタロットを装備・使用することができ、彼女が占うことで味方が有利に、または不利になるなど様々な効果が現れる。勇者のパルプンテに近い。
上記の勇者の服装と上記の全キャラクターが『IX』で条件付きで登場する。アーケードゲームの『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』では女勇者以外全員登場。Wii版『ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー』では女勇者も登場している。
仲間となるサブキャラクター[]
以下は、戦闘でサブキャラクター(NPC:ノンプレイヤーキャラクター)として導かれし者たちを補助するキャラクターである。なおリメイク版のグラフィックは、FC版のグラフィックや関連書籍でのイラストとは別のものに変更されている。
- ホイミン (Healie / Healie) 〔ホイミスライム〕
- 第一章で登場。古井戸の底に住み、人間になることを夢見るホイミスライム。仲間にしなくてもクリア可能。その後第五章では人間となる(仲間にはならない)。人間へと転生した経緯は『知られざる伝説』で詳しく語られている。リメイク版では、ベホイミスライムのベホイミンやベホマスライムのベホマンも登場する(仲間にはならない。ベホイミンは移民として登場、「ベホ移民」という駄洒落もある。ベホマンは、夜のスタンシアラの教会で怪しげな宗教の教祖をしている)。
- シリーズ史上初の仲間になるモンスターであり、「ホイミン」という名前は後のシリーズ作における仲間になるホイミスライムに多数使われるようになった。また、初めてプレイした人の中にはホイミンを中ボスと勘違いしていた人もいたようである(四コマクラブ巻末より)。
- DS版『VI』では、固定の仲間キャラクターとして同名のホイミスライムが登場するが、エンディングにて本作のホイミンと同個体であることを匂わせる発言をしている。
- スコット (Strom / Hardie) 〔用心棒〕
- 武術大会を観るためエンドールを訪れ、その後は用心棒として職を探している兵士。男性。エンドールの教会付近にいるが、第三章では報酬(400G)を支払うことで5日間、トルネコの仲間となる。犬が嫌いなので、犬を連れていると仲間にできない。仲間にしなくてもクリア可能。ほかの章でも登場するが、名前は表されない(ロレンスも同様)。
- ロレンス (Laurent / Laurel) 〔旅の詩人〕
- エンドールに宿を取っている旅の吟遊詩人。男性。第三章ではスコット同様、報酬(600G)を支払うことで5日間、トルネコの仲間となる。ギラ・ホイミ・ラリホーの3つの呪文を使うことができる。仲間にしなくてもクリア可能。リメイク版では、詩人ながら歌は苦手という設定が付き、ブライに酷評された(ただし魔術の実力は認められている)ほか、本人も自覚している。
- オーリン (Orin / Oojam) 〔錬金術師〕
- 第四章で登場。マーニャとミネアの父である錬金術師エドガンの弟子。男性。マーニャとミネアの敵討ちの旅を支える。魔法の鍵の扉を素手でこじ開けるほどの力持ちであるが、実は当時から魔法の鍵を持っていたことが後に判明する。キングレオ城から逃亡する際、マーニャとミネアを逃がすために死んだと思われていたが、踊り子に助けられ辛うじて生き延び、第五章以降はフレノールの宿屋で療養している。
- ホフマン (Hector / Hank Hoffman Jr.) 〔宿屋の息子〕
- 第五章で登場。砂漠の宿屋の主人の息子であり、馬車の持ち主。過去に冒険仲間に裏切られ、人を信じる心を失っていたが、主人公たちによって信じる心を取り戻す。主人公たちとしばらく旅をした後、ミントスでヒルタンに弟子入りするため主人公たちと別れる。離脱後はヒルタンの修行を受けながら、宿屋で働く。さらにリメイク版では、主人公たちが魔法の鍵を手に入れた直後に独立し、砂漠のバザー跡地で移民の町を作り、管理する。
- 彼の父の宿屋で飼われていた雌馬パトリシア (Primrose / Mary Lou) は、主人公たちの馬車を牽引する。
- パノン (Panon / Tom Foolery) 〔旅芸人〕
- 第五章で登場。世界中を旅して回っているお笑い芸人。男性。FC版では『ドラゴンクエストIII』の男遊び人のような道化師の姿をしていたが、リメイク版では口髭を蓄えた中年男に変化している。主人公たちとはとあるきっかけで旅を共にすることとなる。またリメイク版ではさまざまな町やダンジョンで地名にちなんだ駄洒落を披露する。PS版では別れた後、移民として登場する。
- まどろみの剣を装備しており、ラリホーの呪文を唱えるなど、相手を眠らせる能力に長ける。
- 後に『VI』、『IX』でも同名の旅芸人が登場する。
- 『知られざる伝説』によると“パノン”という人物は複数存在しており固有名ではなく、苦しい時代に人々に「笑い」を広める者が襲名する屋号のようなものであるとされている。また、原作者堀井雄二が監修するFC奥義大全書や自ら執筆する「堀井雄二のゲーム大好き」(週刊少年ジャンプ連載)でも、「パノン」は「伝説のお笑い芸人」の固有名であるとされているが、世界に1人しか存在しないという点が異なる。
- ルーシア (Lucia / Orifiela) 〔天空人〕
- 第五章で登場。天空人の女性であり龍の子供のお世話係。世界樹の葉を摘みに来た際に世界樹の最上層で魔物に襲われ翼を折られたが、主人公たちに助けられパーティーに加わり彼らの手助けによって天空城へと戻る。FC版は最後までパーティーのメンバーに置いておくことも可能。FC版とリメイク版では容姿が一部異なる。覚えている呪文は、ベホマ・ルカナン・マヌーサの3つで、FC版・リメイク版とも共通である。リメイク版では台詞の語尾に「ですぅ」がつく不思議少女系のキャラクターとなっており、見慣れない地上の世界に興味を持ち、色々な事柄に感激する。
- ドラン (Doran / Sparkie) 〔龍の子供〕
- 第五章以降で登場。天空城でルーシアに世話をされている竜の子ども(ルーシアと同い年)。FC版では敵モンスターのコドラに近い外見であったがリメイク版では大きく変化している。ブレス攻撃を使うことができる。仲間にしなくてもクリア可能。リメイク版では第六章のストーリーを進めるとパーティーを離れる。
そのほかの人物[]
ここで挙げるのは、本作のストーリーに関連する人物である。
- シンシア (Celia / Eliza)
- 天空生まれのエルフ。山奥の村にいる主人公の幼なじみの少女。19歳。性格は素直であるが悪戯好きでお茶目な所がある。勇者を救う為だけに変身の呪文モシャスを覚えるがPS版で追加された序章では勇者に早くモシャスの呪文を見せたくてカエルやウサギに変身して驚かせたりしている。山奥の村が魔物に襲われた際、主人公に変身して自ら囮となって主人公を助け、命を落とす。山奥の村崩壊後彼女が寝転んでいた花畑跡を探すと彼女の形見である羽根帽子を拾う事が出来る。その後彼女はストーリーに出て来る事は無いもののデスピサロ(リメイク版の場合エビルプリーストも含む)を打倒した後、生き返る。
- ネネ (Neta / Nina / Tessie)
- トルネコの妻。いつもトルネコのために美味しいおべんとうを作る。第三章ではトルネコが仕入れた商品を他店の定価の1.5倍を超える値段で売り切るという商才を発揮する。トルネコが旅に出ることを知ったときも、笑って送り出す理解ある女性。第五章では預かり所(リメイク版ではゴールド銀行)を営む。
- モニカ (Mia / Veronica)・リック (Reed / Regan)
- モニカはエンドールの姫。父親であるエンドール王が、武術会で優勝した者と結婚させると言い出し困り果てていたが、武術会で女性であるアリーナ姫が優勝することで事なきを得る。
- リックはボンモールの王子。モニカ姫に恋しており父親のボンモール国王がエンドールに戦争を起こそうとしていることを憂い、自国を訪れたトルネコにモニカへの手紙を託す(トルネコ曰く、この手紙の返事を書いたエンドール王とともに字はかなり汚いらしく、自分しか読めないと語る)。
- 後に二人は結婚し戦争の危機にあった両国は平和的な道を辿る。第五章ではコロシアムで結婚式がずっと続いている。
- エドガン (Edgar / Mahabala)
- マーニャとミネアの父で、錬金術師。オーリンとバルザックの二人の弟子を持っていた。既存の生物を変化させ恐ろしい怪物を作り出すことのできる進化の秘法を発掘したが、それを邪悪なものとして封印しようとしたため、それを欲していたバルザックによって殺害された。コーミズには彼の墓があるが、作中では回想なども含めて彼自身が登場することは無い。
- 先代キングレオ王
- 先代のキングレオ城の王。世間では死んだと伝えられているが実際は怪物化した息子のキングレオにより投獄されている。第四章でキングレオに敗北して投獄されたマーニャとミネアに乗船券を与え、牢屋から逃がした。第五章では牢屋の中で息絶えている。
- リバスト (Ruvas)
- かつて天空の鎧を身に纏い、アネイルの町を自らの命と引き換えに魔物の手から守った戦士。夜になると亡霊として墓の前に現れる。「天空の武具は天空人の血を引くものでないと装備できない」と劇中では強調されているが、彼が天空人もしくはその子孫であるかどうかについては特に語られない。『知られざる伝説』や『モンスター物語』および小説版では「リバスト・ラル・クルトス」というフルネームとなっており、彼について詳しく語られている。
- バコタ (Bakor / Kirk Buzzer)
- ガーデンブルク南東の洞窟を隠れ家としている盗賊。ガーデンブルク城に忍び込んでシスターのロザリオを盗みを行った際に主人公らに自分の濡れ衣を着せる。洞窟までやってきた主人公たちに追い詰められて戦いを挑み、最終的には事件が彼の仕業であることがばれ、ガーデンブルク城兵士に逮捕される。普段は詩人のようなグラフィックだが戦闘時には武闘家のような格好となる。強い攻撃力を持つだけでなくヒャダルコ・スクルトなどの呪文も使いこなす。魔物ではないためモンスター図鑑には掲載されない。
- なおリメイク版では『ドラゴンクエストII』のラゴスや『III』のカンダタのような大盗賊になりたいという設定が追加されている。かつては相方と組んでいたが、その人物はボンモール城の牢屋に収容されている。
- 前作『III』で盗賊の鍵を作った同名の人物が登場する。
- マスタードラゴン (Master Dragon / Zenith Dragon)
- 天空城に住む竜の神。天空城に居ながらにして、世界の全てを知ることができる。かつて地獄の帝王を封印した。禁忌を犯し人間の木こりと関係を持ち、子供を身籠もった天空人の女性を天空城に連れ戻し、雷を落として木こりを裁いた。世界の管理者として人間の上に立ち非常に厳格な統治を行ってきたが、最後の戦いの後は進化の秘法を打ち破った(リメイク版の真のエンディングでは、加えて魔王であるピサロの心をも動かし協力して真の敵を倒したことも含めて)人間達の力を認め、人間も素晴らしいものだと言う考えを持つようになる。
- FC版のドットグラフィックでは体色が金色であったが、パッケージイラストやリメイク版ではグレーである。
- 次作『V』にも登場し、人間の素晴らしさに気付いて性格が大きく変わってしまいその結果、天空人が知らないうちに自ら人間になってしまっていた。『モンスターズジョーカー』で登場する「はくりゅうおう」は、マスタードラゴンと同一の存在であると説明されていたが、次作『ジョーカー2』ではマスタードラゴン自体が別に登場している。
ピサロとその手下・関係者[]
ここでは、最終ボスであるピサロと、彼と関連の深い妖精ロザリー、およびピサロの手下であることが作中で明らかになっている敵の魔物たちを挙げる。
- ピサロ (Saro / Psaro)〔魔族の王〕
- 魔族の王であり、第五章の最終ボス。人間を嫌いデスピサロ (Necrosaro / Psaro the Manslayer)を名乗って勇者の出現を阻止しようともくろむ。その強さと冷酷さにより人間には恐れられているが、指導者に相応しい厳格さと器を持つため部下の魔物たちからは崇拝されており、ロザリーヒルの住民にも信頼されていた。また、他のシリーズの魔王とは違い、自ら前線に赴くことが多い。人間に襲われていたロザリーを助けた後、2人で暮らしていたが、ある日世界征服の野望を抱いて村を飛び出したことが、住民によって語られている。世界を魔族のものにするべく、地獄の帝王の復活のために奔走し、ロザリーに対し人間を根絶やしにする決意を語る。その後、ロザリーを人間に殺されたことで憤怒と狂気に任せ、さまざまな研究・実験の末に完成させた進化の秘法を自らに施す。その結果、肉体は比類なき強力なものになったが、精神がそれに耐えられずに自我が崩壊。記憶は失われ、人間を根絶やしにするという意思のみで存在している。デスキャッスルを抜けた大きな山の奥にて勇者たちを待ち受ける。小説版では魔界の王ニュイイの息子で前王ナルゴスの孫であり、ナルゴスから期待されているという設定が存在する。
- 歴代ボスの中でも細かい形態変化をとる。第一形態はエスタークの色違いで、ダメージを与えるごとに腕や頭部が消滅していくが、途中で体色が変化して腹部に新たな顔が発生する。その後腕が再生、脚部が太く強靭になり、最後に新たな頭部が完成して最終形態となる。
- リメイク版ではある条件を満たすと、導かれし者たちと同様の扱いで、以後離脱することのない仲間となる。初期状態から既に即戦力になるほどの実力を持っており、ムーンサルト・ジゴスパークなどの特技のほか、ザラキーマ・ベホマラー・バイキルトといった攻撃・回復・補助呪文もバランスよく習得する。また、パルプンテの呪文の効果以外では混乱状態にならない、呪いの装備を不利な効果を受けずに装備できるといった特徴も持つ。
- 仲間になったあとも,「人間は愚か。」という考えはどこかに持っており,モンバーバラの夜の劇場においてそういうセリフを聞くことができる。ちなみにクリア後はロザリーヒルでロザリーとしずかに暮らしたようである。
- 普段の魔族姿は、FC版発売当時は特に公式の設定イラストが存在せず、当時の書籍や関連商品に描かれている姿はドット絵を元に独自解釈されたものである。リメイク版では公式にキャラクターデザインが作られ、黒を基調にした服装で毛皮のマントを纏い、銀色の長髪と赤い瞳を持つ青年の姿となった。
- 以降の作品では、魔族姿が「ピサロ」(姿は上記のデザインに統一)、最終形態の姿が「デスピサロ」として区別されることが多い。
- 「ピサロ」は『モンスターバトルロードシリーズ』(『II』以降)で再登場。魔王クラスのボス敵と「スペシャルカード」使用時の味方の双方で登場し、「魔剣士」の肩書を持つ。『バトルロードビクトリー』では王者決定戦で優勝するとゲームの世界から乱入してきてプレイヤーのチームに挑んでくる(この時、一人称が「私」から「オレ」に変わっている)。
- 一方の「デスピサロ」は『IX』や『モンスターズシリーズ』、『モンスターバトルロードシリーズ』(『II』以降)などで再登場。また、『モンスターズ2』では記憶や理性を取り戻したという設定の「サイコピサロ(上半身は第1形態で下半身が最終形態という姿で、マントを纏う)」が、『モンスターバトルロードシリーズ』では「真・デスピサロ(最終形態とほとんど同じ姿だが、目が赤く輝き、若干体色が変化)」というオリジナルの強化形態が登場。
- ロザリー (Rosa / Rose)
- ルビーの涙を流すというエルフ。それゆえ、捕まえて大金持ちになろうと目論む人間たちに狙われている。ルビーの涙にはエルフ族の強い想いが込められていると言われており、普通の人間では手にした瞬間に砕ける。ピサロによって保護されていたが、エビルプリーストの謀略によって人間に襲われ、ピサロの願いもむなしく命を落とす。それがピサロを復讐と狂気に走らせる要因となる。
- リメイク版では当初名前が無く人間に襲われている所をピサロに助けられ、彼が住んでいた村ロザリーヒルにちなんで「ロザリー」と名づけられたことが語られる。
- エビルプリースト (Radimvice / Aamon)
- 邪心に満ちた大神官。人間を仕向けてロザリーを殺害させた真犯人である。闇の世界でデスキャッスルの結界を守る四天王のひとりとしてスモールグールを従えて登場する。CDシアター版ではロザリーをさらわせた理由として、「進化の秘法の完成には地獄の業火よりも熱い憎しみが必要であるからだ」と語っている。小説版では古代に進化の秘法を発明した元天空の神官ジャコーシュであり、己を堕天した天空界に復讐するためにピサロと魔族を利用していた。
- リメイク版ではピサロに忠誠を誓っているのは表向きであり、ピサロに取って代わって魔族の王にならんと企んでいる。第六章では、真の最終ボスとしてデスパレスに君臨することになる。この際にはピサロと同様に進化の秘法を使用するが、より改良したものとなっているようで、自我を保ったままピサロ以上の戦闘能力を持つ怪物と化する。
- 外伝作品では『DQMジョーカー2 プロフェッショナル』に登場している。
- アンドレアル (Anderoug / Rashaverak)・ヘルバトラー (Infurnus Shadow / Barbatos)・ギガデーモン (Gigademon / Pruslas)
- エビルプリーストとともにデスキャッスルの結界を守る魔物たち。
- アンドレアルはドラゴン系の魔物。エビルプリーストと同じく幹部級のモンスターであるが、戦闘時は3体で登場し、同種の魔物を倒されても何度も呼び出す。高熱のガスで全体攻撃を仕掛ける。デスピサロに対する忠誠心の篤さは、今際の際の台詞から見て取れ、ロザリーを失ったピサロの悲しみを勇者たちに訴えていた。
- ヘルバトラーは太い角とコウモリのような羽、蹄のある人面の魔物で、奇跡の剣を所持している。高い攻撃力とイオナズンなどの全体攻撃で猛攻を仕掛ける。ピサロに対して最も高い忠誠心を持つモンスターの1匹である。
- ギガデーモンは棍棒を持った巨躯の魔物。打撃攻撃はミスが多いが、時折、痛恨の一撃も出す。その外見からかリメイク版ではマーニャに「アタマの弱そうなの」と形容されるが、主人公に背後の床を調べさせてその隙に不意打ちを仕掛けようとする狡猾さも持っている。
- ヘルバトラーは『V』以降、アンドレアルは『VII』以降の作品で、ザコモンスターとして再登場している。また、アンドレアルはDQMシリーズにも登場している。ギガデーモンは『モンスターバトルロードIIレジェンド』で単独で中ボスクラスの敵として登場しており、DQMシリーズではジョーカー2のプロフェッショナル版に登場している。
- ピサロの手先 (Saro's Shadow)
- バトランド北西の湖の塔に潜むデスピサロの部下。空飛ぶ靴でイムルの村の子供たちを拉致し、伝説の勇者を子供のうちに殺害しようと企む。巨大な目玉を持つ魔物大目玉と一緒に現れる。メラ・ギラの呪文と火の玉を使う。『モンスター物語』では「カロン族ルブル」、小説やCDシアターでは「アシペンサ」という名前が設定された。
- バルザック (Balzack / Balzack)
- エドガンの弟子(二番弟子)でありながら進化の秘法を欲して師を殺した張本人でマーニャとミネアの仇敵である。キングレオ城の王・キングレオをバックに付けて進化の秘法を自らの体に施し、魔物と化す。強力な呪文攻撃を仕掛けてくる一方でベホマの呪文で完全回復するので静寂の玉を入手していないと長期戦になる。第五章ではさらに強化し人々が居なくなった後のサントハイム城を占拠するが、非常に高慢な態度をとり、部下の魔物たちからも嫌われている。ここではヒャダルコや吹雪といった氷の攻撃を得意とする(リメイク版のモンスター図鑑では「バルザック+」と表示。ギガデーモンの色違い)。本人は、神に近い肉体を得たと豪語しピサロを超えたつもりでいたが、実はピサロに黄金の腕輪無しでの進化の秘法の限界を計るための実験台に使われていただけであり、勇者たちに倒されると配下の魔物から罵られながら最期を遂げる。小説版ではこの第二段階の進化には味覚が魔物と化しつつも感性は人間のままであるという副作用が描写され、裏切り者への懲罰を含んだ報酬の形とアリーナとの交流による改心ともとれる場面が描写されていた。
- キングレオ (Keeleon / Marquis Regent)
- キングレオ城を支配している、手足を合計8本生やした巨大なライオンの魔物である。最初はバルザックを配下に置いていたが、バルザックがさらなる力を手に入れたため、捨てられる形となった。リメイク版では、キングレオ城の王子が進化の秘法を使った姿であるという、『知られざる伝説』や小説版に近い設定が追加された。
- 第四章はバルザックが敗れた後に現れマーニャたちと戦う。イベントとしての戦闘であり、通常のプレイではどのようにパーティのレベルを上げても絶対に倒すことはできない(→ボスキャラクター#倒せないボス)。第五章の戦闘後はFC版では主人公たちに倒されるとそのまま息絶えるが、リメイク版では人間に戻り、怪物化していた時の記憶はすべて失くした状態となる。呪文と吹雪による全体攻撃と、高い攻撃力による打撃で連続攻撃をする。
- ピサロナイト (Saroknight)
- ロザリーヒルでロザリーの護衛をする鎧の魔物。相手の呪文を封じる静寂の玉を持ち、戦いでは何度も使用する。シナリオの進め方次第では彼の居場所を訪れない=戦わない事も可能(前述のロザリーが連れ去られるイベントのあとは消える)。ただ、ピサロナイトはモンスター図鑑に載るため、戦わないでストーリーを進めてしまうと、モンスター図鑑を完成させることが不可能となる。『知られざる伝説』や小説版では、本名は「アドン」となっており、その過去について詳しく語られている。
- 外伝作品ではDQMシリーズに登場している。
そのほかの魔物[]
ここで挙げるのは、ピサロとの関連がないか、あるいは関連が作中で語られていない魔物である。
- カメレオンマン (Chameleon Humanoid / Master kung)
- 上記の「ピサロの手先」と同系列(色違い)の魔物で、2匹の暴れ狛犬を引き連れている。テンペの村で娘を生贄にして恐怖に陥れている。ホイミや眠り攻撃を使う。
- 裏切り小僧 (Tricksy Urchin / Tricksy)
- 裏切りの洞窟に住む、鬼に翼が生えたような姿の2体の魔物。洞窟に複数人で来た旅人に化けて罠にかけ、互いの信頼を崩壊させることを生きがいにしているという。吸血こうもり2体、ベロベロ2体も出現する。
- 灯台タイガー (Lighthouse Bengal / Tigergram)
- 大灯台を占拠し、邪悪な黒い炎でコナンベリーを出航する船を沈没させ続けているトラの獣人の魔物。攻撃力が高く、炎の戦士2匹と共に戦う。PS版では同種の移民モンスターも登場する。
- エスターク (Esturk / Estark)
- アッテムトの地下深くに封印された自らの神殿で眠る地獄の帝王。両手に巨大な黄金の剣を持ち、それを武器に戦う。かつての魔族の王で、進化の秘法を作り出した張本人でもあり、それを自らの身体に施して究極の生物と化した。しかしこのときの進化の秘法は不完全であり、不老不死の力を備えているものの、記憶を失い、ただただ破壊と睡眠を欲する体になってしまう欠点を持つ。マスタードラゴンによってアッテムトの地底深くに封印されていたが、金鉱脈を欲する人間達の手により誤って掘り起こされる。主人公たちが到着した時点では完全に覚醒しておらず、本来の力を発揮できていないが、凍える吹雪や斬攻撃、眠っている体から光を発して全体攻撃をするなどの能力を持つ。
- シリーズのボスの中でも、再登場の回数が非常に多いキャラクターである。次作『ドラゴンクエストV』では隠しボスとして登場するが体色が異なる。リメイク版を除く以後の作品では『V』の体色で統一されている。『ドラゴンクエストIX』や『モンスターズ』シリーズ、『モンスターズバトルロード』、『少年ヤンガスと不思議のダンジョン』などでも登場。『モンスターズ ジョーカー』では、過去でも未来でもない所に存在するとされ、全てを支配する破壊と殺戮の邪神と呼ばれているなど、『VI』に登場した同じく破壊と殺戮の神・ダークドレアムと類似する点が多いが、その素性は謎とされている。『VII』ではエスターク自体の登場は無いが、エスタークを模したデザインのロボットモンスター「エビルエスターク」というものが登場している(ただし、腹部に巨大な顔があるなどデスピサロ最終形態と複合したデザインである)。
- エッグラ&チキーラ (Foo Yung、Chow Mein)
- リメイク版にのみ登場。謎の洞窟の最深部で「卵とニワトリはどちらが優れているか」と言い争いをしている二人組。エッグラは卵派で呪文や特技を操る技巧派、チキーラはニワトリ派で高い攻撃力を持つ肉体派である。彼らとの戦闘に勝利することで第六章のストーリーを進めることができる。また何度でも戦うことができ、2回目以降は一定ターン数以内に勝利するとアイテムを得ることができる。本作の隠しボスであるが、戦闘の際は本来カジノ用のBGMである「楽しいカジノ」が使われる。
道具[]
物語を進めるうえで特に重要な道具について解説する。
- 空飛ぶ靴
- 履いた人物を特定の場所に飛ばす。後の『V』にも登場。
- 黄金の腕輪
- フレノールの洞窟に伝わっていた秘宝。錬金術に必要な魔力の増幅作用が秘められている。
- 盗賊の鍵・魔法の鍵・最後の鍵
- 鍵のかかった扉を開けることができる。盗賊の鍵は旅芸人のメイ一行が所持、魔法の鍵はオーリンが自分の研究室に隠し、最後の鍵はガーデンブルグ城に保管されている。
- さえずりの蜜
- エルフの世界に伝わる喉の薬。闇の魔力による失声症も治せる。後に『IX』にて、錬金材料として再登場した。
- 鉄の金庫
- 重厚なつくりの金庫。所持していると魔物にやられても所持金が減らないため、世界中の商人が捜し求める。第5章の時点では壊れていて効果がなくなる。
- 銀の女神像
- 文字通り純銀で出来た女神像。特に魔力などは秘められていないが、好事家が高値で欲しがる。
- 静寂の玉
- 使うと相手の呪文を封じることができる。
- 火薬壷
- 元は鉱山で発破をかけるための火薬。しけっているので爆破能力はないが、爆音だけはかなりの音がでる。
- しんじる心
- 人を信じる心を取り戻す魔力がある彫像。
- パデキアの種・パデキアの根っこ
- 万病に効く薬草・パデキアの種子とその根っこ。薬効があるのは根の方。
- マグマの杖
- マグマを呼び出す力を持つ杖。サントハイム城に厳重に保管されている。後の『V』にも登場。
- へんげの杖
- 使用者の見た目を変化させる杖。効果は一定時間で切れる。武器としては使用できない。前作『III』にも登場。
- 時の砂
- 戦闘を1回だけ最初に戻すことができる砂。宿屋に泊まると回復する。後の『V』(PS2版除く)にも登場。
- ガスの壺
- アッテムト鉱山で手に入る。空気より軽いガスが詰まっており、気球の動力源となる。作中では旧文明の遺産らしき事が匂わされている。
- 天空の剣・天空の兜・天空の鎧・天空の盾
- 天空人の血を引く伝説の勇者のみが装備できる、緑色の竜をあしらった白銀色の武具。のちに『V』で登場する物と同じだが、剣は当初は本来の力を封じられている。
- バロンの角笛
- 切り離された馬車を呼ぶことができる角笛。
- 世界樹の花(リメイク版にのみ登場)
- 千年に一度しか咲かない世界樹の花。通常登場する世界樹の葉とは比較にならない蘇生回復力を持つ。
バグ[]
FC版の初期出荷分ロムでは、エンドールのカジノである金額以上分のコインを購入すると要求される金額がおかしくなる(桁あふれ)、敵との戦闘中に一定回数「にげる」に失敗するその後の攻撃が全て「かいしんのいちげき」になる、気球入手前にある地点へ行くと気球に乗ったときと同じ状態が発生する、などのバグが発生した。PS版の関連書籍『ドラゴンクエストIVのあるきかた』においては、これらのバグがネタとして掲載されている。またDS版のゲーム内では、カジノコインのバグについてさりげなく語る町の住民がいる。
販売・プロモーション[]
プレイステーション版[]
『ドラゴンクエストVII』の発売から約1年後の2001年8月、当時ファミコンのドラゴンクエスト作品の中で唯一リメイクされていなかった本作の、プレイステーションでのリメイクが発表された。ファンからのリメイク要望に応えたものである。 同年9月中旬には発売日が11月22日と発表され、10月の東京ゲームショウにも出展された。キャッチコピーは、「勇者よ、めざめなさい 」。
発売日は延期されること無く11月22日に発売され、発売から20日間で出荷本数100万本を突破した。
ニンテンドーDS版[]
2007年9月、本作と『ドラゴンクエストV』『VI』のいわゆる「天空シリーズ」3部作がニンテンドーDSでリメイクされることが一挙に発表され、本作に関しては冬季に発売されることが発表された。そして10日後には正式な発売日を11月22日と発表。11月16日からテレビコマーシャルメッセージ(CM)の放映が開始された。
発売日は延期されること無く11月22日に発売され、発売から3週間で出荷本数100万本を記録した。
評価[]
ニンテンドーDS版[]
日本ゲーム大賞2008優秀賞を受賞した。
発売時の事件[]
本作発売時に前作でも問題になった抱き合わせ商法が行われ、それが独占禁止法違反に問われた。その事件につき、公取委審決と解説が判例百選に掲載されている。
発売直後、読売新聞日曜版に読者投稿イラストとしてラストボスが名前入りで掲載された。メーカーからの抗議に新聞サイドは謝罪した。
関連商品[]
攻略本[]
- ファミリーコンピュータ版
- ファミコン奥義大全書 ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
- ドラゴンクエストIV 導かれし者たち 公式ガイドブック 上巻 世界編
- ドラゴンクエストIV 導かれし者たち 公式ガイドブック 下巻 知識編
- プレイステーション版
- Vジャンプブックスゲームシリーズ ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
- ドラゴンクエストIV 導かれし者たち 公式ガイドブック 上巻 世界編
- ドラゴンクエストIV 導かれし者たち 公式ガイドブック 下巻 知識編
- ドラゴンクエストIVのあるきかた
- ニンテンドーDS版
- Vジャンプブックス ドラゴンクエストIV 導かれし者たち NDS版 導きの書
- ドラゴンクエストIV 導かれし者たち 公式ガイドブック
その他の書籍[]
- 小説ドラゴンクエストIV
- 第1巻
- 第2巻
- 第3巻
- ゲームブックドラゴンクエストIV(全4巻)
- 第1巻
- 第2巻
- 第3巻
- 第4巻
- ドラゴンクエストIV ワールド漫遊記
- ドラゴンクエストIV モンスター物語
- ドラゴンクエストIV 知られざる伝説 - ゲーム本編では語られることの無かった謎が明かされる短編集。
- ドラゴンクエストIV マスターズクラブ
- ドラゴンクエストIV導きの書ワールドガイド - イラストとコミックで本作の登場人物や世界を紹介するブックレット。FC版発売直前に文具店や玩具店で出回った。
CD[]
†は廃盤。
- † CDシアター ドラゴンクエストIV
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち - NHK交響楽団演奏のオーケストラ版と、FC版のゲーム音源。ゲーム音楽としては史上初のオリコンチャート初登場1位を獲得(1990年3月26日付)。
- † ドラゴンクエスト イン・ブラスII - 『II』と銘打たれているが演奏曲目はIVより。
- † ドラゴンクエストIV 導かれし者たち オン・エレクトーン
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIV」 - ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち - ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。ポニーキャニオン版と曲目は同じだが、演奏内容が異なる。
- † N響版 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち+オリジナル・ゲームミュージック - DISC1はNHK交響楽団演奏のオーケストラ版の再収録、DISC2はPS版のゲーム音源集。
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち コンサート・ライブ in 2002 - 神奈川フィルハーモニー管弦楽団演奏。東京芸術劇場大ホールで行われた第16回ファミリークラシックコンサート(2002年8月28日)の演奏のライブ録音。『立ちはだかる難敵』『ピサロ〜ピサロは征く』を初収録。アンコールで演奏された『亜麻色の髪の乙女 (ヴィレッジ・シンガーズの曲)』『花の首飾り』も収録。ただし、同じくアンコールで演奏された『III』の『そして伝説へ』は収録されていない。
- † 吹奏楽組曲 ドラゴンクエスト第2集 ドラゴンクエストIV 導かれし者たち - 「イン・ブラスII」にデジタルリマスターを施し再リリースしたバージョン。
- † 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち - 東京都交響楽団演奏。
- 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち - 東京都交響楽団演奏。
- 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち - ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団演奏。ポニーキャニオン版と曲目は同じだが、演奏内容が異なる。
- 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち - NHK交響楽団演奏。
- 交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち コンサート・ライブ in 2002 - 神奈川フィルハーモニー管弦楽団演奏。東京芸術劇場大ホールで行われた第16回ファミリークラシックコンサート(2002年8月28日)の演奏のライブ録音。『立ちはだかる難敵』『ピサロ〜ピサロは征く』を初収録。アンコールで演奏された『亜麻色の髪の乙女』『花の首飾り』も収録。ただし、同じくアンコールで演奏された『III』の『そして伝説へ』は収録されていない。
派生作品[]
- ゲーム
- 本作のキャラクター、トルネコが主人公となったダンジョン探索型RPG。
- 漫画
- ドラゴンクエスト プリンセスアリーナ(八坂麻美子)
- 本作のキャラクター、アリーナを主人公とした漫画作品。月刊Gファンタジーで連載された。全5巻。
- DRAGON QUEST IV外伝 -地獄の迷宮-(原作:三条陸 作画:稲田浩司)
- 第五章で勇者一行がアッテムトを訪れた時期に該当する外伝。主人公「ギィン」とそのパートナー「プラナ」は後の連載『冒険王ビィト』のビィトとポアラの原型キャラクターでもある。全1巻。
関連作品[]
- レディストーカー 〜過去からの挑戦〜(開発:クライマックス (ゲーム会社) 販売:タイトー)
- アリーナ、クリフト、ブライを主人公とした外伝的作品として企画されたゲーム。しかし開発途中でドラゴンクエストシリーズとしての発売が中止されたため、主なシステム・シナリオ・パラメータはそのままに、グラフィック・名称などを入れ替えて発売されたと言われる。