『ドラゴンクエスト ファンタジア・ビデオ』は、スクウェア・エニックスのコンピュータRPG『ドラゴンクエストシリーズ』の世界観を実写映像にて表現し、1988年に発売されたオリジナルビデオ作品である。
概要[]
すぎやまこういち指揮・アレフガルド交響楽団(東京都交響楽団選抜メンバー)による、『ドラゴンクエスト(第1作)』『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、『DQI』・『DQII』・『DQIII』と表記)の3作から選曲された楽曲のオーケストラ演奏に合わせ、オーケストラ演奏の映像と原作ゲームをイメージした映像が交互に流れるという構成になっている。
以下のように良くも悪くもツッコミどころが多数あり、ファンの間では「奇作」「怪作」「珍作」と評価されることが多い。ちなみに制作費は1億5000万円。
- 庵野秀明を始めとする、今では考えられない豪華スタッフ。
- 登場する武器、防具、モンスター等の造形物製作は、国内最大のガレージキット即売イベントワンダーフェスティバルの創設集団でもあるゼネラルプロダクツが担当した。この内、「ロトのつるぎ」は硬質塩化ビニル製の実物大ガレージキットとして市販もされていた(既に絶版。入手困難)。
- 竜王が口から吐く火炎は、ガソリンを燃料とする工業用火炎放射器によるもの。
- 特殊メイクによる竜王、奇抜なメイク(隈取)を施したヒミコ、顔が濃い外人のおっさんの王様、神父、武器屋の親父など「濃い」キャラクターが多いのも見所である。
- その一方で勇者たちは普通に日本人たちである。
- 主人公は『DQIII』の勇者風だが、仲間2人は『DQII』のサマルトリアの王子とムーンブルクの王女。その3人が『DQI』の竜王を倒しに行くという具合に、設定が混ぜ合わされている。
- 特撮を駆使した竜王との戦いはもちろんのこと、その他の悪魔神官やヒートギズモなど当時では最先端の技術を駆使して合成を行った。
- スライムが半ば型崩れしていたり、目がイッていたりと原作とほぼ同形にもかかわらず原作からは考えられないほど恐ろしい物になっている。
- そのスライムが勇者の料理していた鍋の中に落ちて溶け、その上何を思ったか勇者はそのスライムが溶けた鍋を大事に抱えて逃走するシーンがある。
- 賢者が魔法使いに出会ったときに右手を手袋から外して、丁寧にぬぐっている。
など。
キャスト[]
- 勇者:松島大樹
- モデルは『DQIII』の主人公の勇者。
- 賢者:田村美保
- モデルは『DQII』のサマルトリアの王子。演じている本人は女の子であるが、作品内では「男の王子」として男装した姿で出演している。演じた田村美保は後にグラビアモデルを経て、アダルトビデオに出演したテンプレート:要出典。
- 魔法使い:石井紀子
- モデルは『DQII』のムーンブルクの王女。
- 竜王:庵野秀明・大橋豊
- 武器屋:ポール・サザレスキー
- 王様:ローマン・シブリスキー
- 皇女:鶴田由夏理
- ヒミコ:安東栄理子
スタッフ[]
- 製作:内池望博
- 企画:岡田斗司夫
- 監督:赤井孝美
- プロデューサー:真木太郎・豊田宏隆・武田康廣・井上博明
- エフェクトアニメーション演出:庵野秀明・貞本義行
- アニメーション原画:合田浩章・田中達之・増尾昭一・本田雄
- 特殊効果:尾上克郎・神尾悦郎・飯野甲也
- 特殊撮影アドバイザー:樋口真嗣
- CG製作:オムニバス・ジャパン
- 宣伝協力:神田善美・酒井克・重馬敬・新田真子
- 企画協力:ゼネラルプロダクツ
- 製作協力:ガイナックス
- 監修:エニックス
- 製作:東北新社
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