味方一人のHPを全回復させる。
僧侶系のキャラが習得出来るHP回復呪文の中では最高の効果を持ち、消費MPもそこまで多くないため、殆どのプレイヤーは中盤からラストまでこの呪文に広くお世話になる。
さらに上位とされる呪文にベホマラーがあるが、こちらは全体回復の代わりに全回復ではないため、回復量に限ればベホマの方が効率的な場合がほとんどである。そして全体回復かつ全回復のベホマズンは僧侶は習得出来ない事の方が多い上に、消費MPが大きすぎて気軽には使えない。
ベホマを使うのはプレイヤーまたは中~終盤の雑魚モンスターのみであり、ボスは原則として使わない。終盤ボス(たいていHP1000以上)が瀕死になった時にベホマを使うとすると、1〜2ターン以内に倒せなければ事実上クリア不可能になるので著しくバランスが崩れてしまうからである。
ただしFC版DQ2のラスボスであるシドーのみ例外で、ラスボスであるにも関わらずベホマを使う。 これは当時のプログラムや容量の関係上HPを256以上にすることができなかったためで、ラスボスのHPが255では少なすぎるという事から、擬似的に最大HPを増やす方法としてベホマが持たされたのである。 ちなみに、DQ2以降のモンスターには判断力が設定されており「HPが○○以下になったら回復」というような行動ルーチンを持っているのだが、シドーは判断力が0に設定されており行動パターンはほとんどランダムである。 つまり一撃受けるたびにベホマ連発、となるケースもあり、「ベホマを使うギリギリまで削っておいて一斉攻撃でベホマを使わせず止め」と言うような戦法が通用しないという点も、プレイヤーに対してシドーのベホマを印象付ける一因になっている。 (逆に最後までベホマを使わず拍子抜けしてしまうケースもある訳だが)
これについて、最近では「プレイヤーキャラが到達しうる最大HPの値と同じだけ回復する」つまりHPを999回復する魔法としてボスが使用してくる場合があり、Ⅸで再登場したシドーは高レベルになるとこれを使用してくる。