竜王(りゅうおう) は、スクウェア・エニックスのコンピュータゲームソフトのシリーズ、ドラゴンクエストシリーズに登場する架空のキャラクターである。
概要[]
青い体で、紫のローブを着た魔法使いのような外見だが、これは仮の姿。正体は紫の体の巨大なドラゴンである。
ゲーム本編では明言されていないが、小説版や漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』においては、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』に登場する竜の女王が最期に遺した卵から生まれた彼女の子供であるとされている。
発売前の『週刊少年ジャンプ』の記事で「ドラゴンロード」としてその姿が登場したことがある。
竜王の登場する作品[]
呪文についての詳細はドラゴンクエストシリーズの呪文体系を参照。
ゲーム作品[]
ナンバリングタイトル[]
ナンバリング作品の中でも、特に勇者ロトの伝説シリーズにおいて重要な役割を担うキャラクターである。
- ドラゴンクエスト
- ラストボスとして登場。竜王が最初に登場した作品である。ラダトームの城を部下に襲わせ、世界を恐怖に陥れる。『III』における大魔王ゾーマの城があった場所に新しく城を建て、そこに住んでいる。戦闘直前の「自分の部下になれば世界の半分をやろう」と誘いかけてきて、乗せられてしまうとバッドエンドになってしまうというイベントは有名(リメイク版では夢オチにとどまり、そのまま進行できる)。最初に戦うのは魔法使いの姿だが、倒すと真の姿を現し再びドラゴン形態の竜王と戦うことになる。攻撃方法は、人間のときはファミリーコンピュータ版では「ベギラマ」と「マホトーン」の呪文を唱える。リメイク版では「マホトーン」の代わりに「ラリホー」と「ベホイミ」の呪文を唱える。いずれのバージョンにおいてもドラゴン形態では激しい炎を吐き、呪文は使わない。
- ドラゴンクエストII 悪霊の神々
- 城は廃墟と化しているが、前作と同じ場所に竜王の曾孫を名乗るキャラクターが、人間の姿をしている竜王と同じ姿で登場する。戦闘は一切なく、主人公の敵対者であるハーゴンを憎む思いから一行に助言を与える役に留まり、進行上さほど重要な存在ではない(その意趣返しか、ゲームブック版では、ある戦闘で召喚されて主人公の援軍を務めるという活躍の場を得ている)。ハーゴン撃破からエンディング(ローレシア城に帰る)までの間に彼に会いに行くと、ハーゴンを倒した主人公たちを讃え、先祖の因縁を捨てて友人になろうと誘ってくる。その際には主人公のことを「○○(主人公の名前)ちゃん」と呼ぶと言い、自分のことを「リュウちゃん」と呼ぶように求める。
- ドラゴンクエストIX 星空の守り人
- ロトシリーズと世界観は異なるが、条件を満たすと、隠しボスとして登場する。最初からドラゴン形態で、話しかける際の台詞は咆哮のみ。激しいブレスや痛恨の一撃など、屈指の攻撃力を持つ。なおドラゴン系ではなく???系である。
モンスターズ[]
下記の『キャラバンハート』以外は、「竜王」ではなく、配合によって生み出すことのできる「りゅうおう」として登場している。派生キャラが登場するほか、第1形態と第2形態が別キャラクターとして扱われることがあるなど、「竜王」に似た別のキャラクターとなっている。
- ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド
- ????系モンスターの「りゅうおう」として登場。ボスとして戦闘する他、味方として使用できる。魔法使いの時と、ドラゴンの時のりゅうおうは別々のモンスターとして扱われ、魔法使いからドラゴンに変身することは出来ないが、「ドラゴラム」の呪文を覚える。また、竜王に限らず本作で「ドラゴラム」を使ったキャラクターは変身後の竜王と同じ姿になる。
- ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート
- この作品では『II』の数百年後を描いており、竜王の子孫が登場する。また、エンディング後に入ることができる竜王の城にて、怒りで暴走した状態で戦闘を挑んでくる。ただし『I』のものと同一体であるかどうかは不明。
- ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵
- 前作同様配合によって生み出すことができる他、「しん・りゅうおう」が新たに追加された。
- ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー
- 第2形態がドラゴン系SSランクのモンスターの「りゅうおう」として登場。ある特殊な配合で生み出すことができる。
- ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2
- モンスターズ1同様、第1形態と第2形態が別々のモンスターとして扱われている。第1形態が平仮名表記の「りゅうおう」、第2形態が漢字表記の「竜王」となっている。
モンスターバトルロード[]
- ドラゴンクエスト モンスターバトルロード
- 第三章以降の大魔王としてドラゴン形態が登場。「闇の覇者」という肩書を持つ。外見は『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』の永遠の巨竜に類似したものになっている。
- ドラゴンクエスト モンスターバトルロードII
- 第二章、第三章の魔王・大魔王として登場。前作『モンスターバトルロード』に引き続き、ドラゴン形態が大魔王として登場することに加え、本作ではかりそめの姿である人間の姿も魔王として登場。「悪の化身」の肩書を持つ(若干、外見は手直しされている)。ある条件を満たすと赤い目をしたドラゴン形態の「真・竜王」が登場する。
- ドラゴンクエスト モンスターバトルロードIIレジェンド
- 『レジェンドクエストI』に、上記と同様の人間形態が魔王として、ドラゴン形態が大魔王として登場。クリア後に再挑戦すると「真・竜王」が登場することがある。また、高得点を取ってクリアすると、特定の条件下でドラゴン形態をプレイヤーとして使用できるようになる。レジェンドシリーズ第3章『逆襲の魔王』では竜王人間体のカードが登場し、それをスキャンすると人間体を使用できるようになる。最終章『勇者たちの挑戦』では竜王ドラゴン形態のカードが登場、スキャンするといきなりドラゴン形態と戦えるようになり、勝利すると真・竜王とも戦える。二人プレイで開始する場合は(レジェンドクエストの成績に関係なく)プレイヤーとしてドラゴン形態を使用できるようにもなる。
- ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー
- 引き続き、人間形態とドラゴン形態の双方が登場。大会モードで一度も優勝していない場合、アーケードモードで最初に戦う魔王・大魔王となる。
いただきストリート[]
- ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial
- 対戦相手の1人として登場。ファイナルファンタジーシリーズのキャラクターと共演。プレイヤーキャラクターとしても使用できる。尊大ながらもコミカルな台詞が特徴的。
- いただきストリートDS
- 対戦相手の1人として登場。マリオシリーズのキャラクターと共演。
その他[]
- 剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣
- この作品は、第1作とストーリーがほぼ同一であるため、第1作と同様の設定でラストボスとして登場する。会った時の会話時は魔法使いの姿であるが、戦闘時には魔法使いの姿とは戦わず、いきなりドラゴン形態との戦闘となる。炎や魔法弾の攻撃が激しく、攻撃・防御共に熟練しないと勝利は難しい難敵となっている。
漫画作品[]
- ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章
- この作品の大ボスである異魔神に仕え、竜兵団を率いる魔王の一人として「竜王」が登場する。この作品は『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』から100年後の世界であり、この竜王は『ドラゴンクエストIII』に登場し、勇者ロトに光の玉を授けた竜の女王の子供である。本来は世界を守護する善なる存在であったが、呪われた名を付けられたことで悪に歪められていた。ドラゴン形態は理性を無くしたことによる暴走状態とされている。作品中では鎧を着込んだ戦士的な姿だが、最終回では『ドラゴンクエスト』の竜王と同じ衣装を纏っている。
- ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 〜紋章を継ぐ者達へ〜
- 『ロトの紋章』の続編であるため、設定などは上記に准じる。現在のところは目立った行動を見せていない。
- ドラゴンクエストモンスターズ+
- 「りゅうおう≒」と「竜王」の2体が登場する。
- 「りゅうおう≒」は『モンスターズ』における配合に類似した「邪配合」と呼ばれる秘術により人為的に生み出されたモンスター。作中、姿や能力を取り繕っただけで「肝心の中身が無い」と酷評された。
- 「竜王」は第1作『ドラゴンクエスト』の世界に酷似した異世界に君臨する『ドラゴンクエスト』に登場する本来の竜王に近い存在である。「りゅうおう≒」を一撃で噛み殺し、また竜族の王としての貫禄を見せ付ける等、配合で生まれた物と『ドラゴンクエスト』で勇者が戦った「本物」との格の違いが示されている。
- DQI秘伝 竜王バリバリ隊
- ゲームシリーズ第1作目をモデルとしたストーリーであるため、同様にアレフガルド征服を目論む魔王として登場。だが実は、漫画オリジナルキャラクターである彼の姉「竜貴妃」に頼りっぱなしの弱虫な性格であり、実際のところは彼女を案を実行する「表向きの指導者」である。竜貴妃の存在は極秘であり、部下の前では「厳格な指導者」を演じている。
- この作品では竜貴妃が敵役であるため、冒頭でわずかに姿を見せるのみである。
その他[]
- ドラゴンクエスト ファンタジア・ビデオ - 実写映像作品。演者は庵野秀明・大橋豊。
担当声優[]
- 加藤精三(『CDシアター ドラゴンクエストI』。また、『CDシアター ドラゴンクエストII』の「竜王の血族」も担当)
- 山口健(『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』コミックCD)
関連項目[]
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